ビショップス大学 国際文化学科3年 西中愛美 <3号 2024年1~2月>

はじめに

冬休みも終わり冬学期が始まりました。秋学期は充実していたものの、環境の変化や体調不良等に悩まされ思うように行動出来なかったため、冬学期は自分の後悔の無いように健康第一で生活することを目標にしています。しかし、新学期早々体調を崩すこともあり楽しい事も大変な事も沢山経験したため、両方記していきたいと思います。

冬学期の履修講義

ESL126 Oral Discourse 1 (月 8:30 ~ 11:30)

この講義では、基本的にスピーキングのノウハウについて学習します。教授は秋学期のPhoneticsでもお世話になったTom先生です。Tom先生は教え方がとても分かりやすく丁寧で一人一人の英語の発音を的確に評価してくださるため、今学期も先生の講義を履修することに決めました。学期が終わるまでに計4回の個人プレゼンテーションがあり、現在2つのプレゼンテーションが終了しました。1回目は2~3分で自分の「隠し芸」について、2回目は3~4分で「恋人を実家に招待する作法」について紹介することがテーマでした。ただ自由に発表するのではなく事前に用意された用語を組み込まないといけません。1回目の発表は緊張と練習不足でグダグダになってしまったため、2回目は友人と練習をしあったり、ぬいぐるみの前でひたすら練習をしたりして発表に臨みました。しかし、幾ら練習しても"R"と"L"の発音の使い分けが克服できないため練習を続けていきたいと思います。

HIS108 A Global History of Indigenous Peoples (火・木 11:30 ~ 13:00)

この講義では、先住民族がどのように歴史の構築に影響を与えてきたか、歴史がどのように先住民族に影響を与えてきたかについて学習します。主に、北アメリカと東南アジアの先住民族について学習し、定期的にゲストスピーカーが講義をしてくださる事も相まってリアルな内容を知ることが出来ます。私は、幼い頃から先住民族の文化に興味があったためこの講義を履修しました。課題は、資料を読むことと週ごとの単元にあったポットキャストを聴くことの2つです。課題や授業内容をもとにグループディスカッションを行う機会があるのですが、内容も歴史にまつわる濃いものばかりなのでグループメンバーの話を聞くだけでも精一杯です。皆が理解しやすいように助けてくれるため、なんとか参加できています。

中間試験は無かったのですが、教科書(300ページ強)を読み1000 words以上のBook Reviewを提出しなければなりませんでした。内容がカナダ政府と先住民族の間の隔絶についての歴史だったため、読破するのに1週間はかかりました。レポートが書けた後も内容が的確に理解出来ているか不安はありますが、提出する前に文章の得意な友人に添削をしてもらったため、良い評価がもらえるよう願っています。

MUS102 Rock/Pop Music 1975 to Present (火 13:00 ~ 14:30)

この講義では、基本的にアメリカロックの歴史を学習します。講義は毎週、各年代のロックミュージシャンについてのドキュメンタリーを視聴するのみとなっています。しかし時々、学習した楽曲をクラス内でセッションする日もありました。課題はInquiztiveというALKのような学習ツールを用いて問題に答えるというものです。

中間試験は、イントロクイズと歴史についてでした。試験に向けて指定された70曲のイントロを覚えなければならず、とても大変だったのですが、実際にテストで出題されたのは22曲でした。更に曲名とバンド名を筆記で答えないといけなかったため、思うように回答することができませんでした。この反省を活かして期末試験は頑張ります。

FIS128 Beginning Photography (金 10:00 ~ 13:00)

この講義では、写真の撮り方や編集の仕方の基礎を学習します。教授は現役の写真家でユーモアがあり笑顔が素敵な方です。履修者が18人と小規模講義なので発言や質問もしやすくカメラ初心者でも安心して受講することができます。課題は、講義で学習した設定方法とテーマを元に撮った写真を提出するというものでした。そして撮った写真について、毎週クラス全員の前で簡単なプレゼンテーションを行い、一人一人の写真を全員で評価し合います。クラスメイトはとても優しく皆アーティスティックなので毎授業良い刺激をもらっています。学期末には最終プロジェクトとして写真展を行うので、自分なりの表現の仕方で楽しく写真を撮っていきたいと思います。

日本語授業ボランティア (火・木 16:00 ~ 17:00)

秋学期に引き続き、日本語初級の授業のボランティアを実施しています。前期ボランティアを行った事により友人も沢山出来ています。前期は、基本的に授業内で学生からの質問に答えるものでしたが、今回からは宿題の採点も行っています。採点していると、間違いの傾向や学生の成長を分析することができとても勉強になりました。学生から、「なぜ、『すみません』には沢山の意味があるの?」と質問を受けたときはすぐには回答することができませんでした。皆からの質問は、日本語教師になるためにどのような事を知るべきかを考えるきっかけになるため将来に向けてとても良い勉強になっています。

写真編集の様子
写真編集の様子
伊場田さんをパシャリ!
伊場田さんをパシャリ!
Parallel World
Parallel World

日常生活

冬学期は後悔の無い生活をしたいので、授業以外にも大学が主催する日帰りケベック州旅行(一人50$)や、International Blunch等のイベントに参加しました。その中でもこの2ヶ月で印象に残った事を2つ紹介します。

Figure Skating Club

今学期から念願だったFigure Skating Clubに入部しています。クラブは初心者・中級者・上級者と級が分かれているので初心者でも安心して入部することが出来ます。参加費は週に何回参加するかによって違うのですが、私は週1回の参加なので50$でした。希望が通ればスケート靴を借りることも出来るのですが、応募人数が多かったため私は借りることが出来ませんでした。スケート靴は中古であれば10~35$程度で購入できるのですがお店に行っても私のサイズが見つからなかったため、Canadian Tireというホームセンターで60$で購入しました。費用が予想以上にかかってしまいましたが、フィギュアスケートをすることが幼い頃からの夢だったので経験のためにお金を使うことにしました。

初めて氷の上に立ったときは、あまりの滑りの良さとバランスの取り方の違いに戸惑い壁をつかみながらでないと滑ることができませんでした。しかし、指導者の方や友人達が滑り方のコツを丁寧に教えてくださったおかげで今ではだいぶ自然に滑れるようになっています。

初めての
フィギュアスケート!
フィギュアスケートをする西中さん

私は元々運動が得意ではないので滑れるようになるまで時間がかかったのですが、私が少しずつ進歩しているのを見た部員の皆が"Yayyy! Gooddd! Beautifulll!"と褒めてくれるので毎週とても楽しく参加しています。

また、部員が参加出来るOff Iceという室内での筋トレの機会も週に3回あり、私はできる限り週1で参加しています。私は筋トレが大の苦手なので、初めて参加した後3日間は筋肉痛が続き歩くのも大変でした。しかし、運動をしていると気分がスカッとしたり、運動を通じて新たな友人ができたりするのでこれからも続けていきたいと思います。

Sherbrookeのアイス屋さんへ

日本語ボランティアを通じて仲良くなった友人達が、「バレンタインも近いから一緒にオススメのアイス屋さんに行こうよ!!」と言ってくれたので日本語の授業の後に友人の車でお出かけをしました。お店はおとぎ話に出てきそうなポップで華やかで、アイスもとても可愛くおいしかったです。

アイスを食べた後、近くにある湖の周りを皆で散歩しました。散歩中は、友人達からの日本語についての質問に答えたり、友人達にフランス語のフレーズを教えてもらったりと色々な話をしました。散歩をしたのは夜だったのでとても寒かったのですが、友人達との時間はとても楽しく心があたたかくなりました。

かわいいアイス屋さん
かわいいアイス屋さん
皆でハート!
皆でハート!

大変だったこと&ハプニング

秋学期はとても大変なことが起こったのですが、冬学期も大変だったことやハプニングが色々あったのでその中から2つ紹介します。

インフルエンザ感染

9月新学期早々、新型コロナウイルスに感染し後遺症等で辛かったため感染後体調には気を付けていたのですが、1月半ばに今度はインフルエンザに感染してしまいました。高熱が3日間、微熱が数日続きとても辛かったです。高熱が出て1日目には、お手洗いに行った後部屋に戻る途中で目の前が真っ白になり気がついたときには廊下に倒れていました。倒れたのは早朝だったため自分で対処したのですが、このままでは良くないと思い大学のスポーツセンター内にある保健室へ行きました。学生は学期毎に保険料を払い、電子保険証が配布されるのでメールで予約を取れば誰でも無料で受診することができます。看護師さんからインフルエンザだと診断を受け、授業公欠証明のための書類の作成と薬の処方をしてもらいました。受診後、食欲不振や薬を飲んでも症状が改善されないこと、そして授業を一週間休まなくてはならないことのストレスが本当に辛かったです。

大学の保健室
大学の保健室
処方された解熱剤
処方された解熱剤

授業に出られる様になった後も体調が優れず、その影響もあり1~2週間英語の聞き取りや会話が出来なくなってしまいました。秋学期の努力や冬休みの旅行で自信が付いてきていたこともあり、非常に落ち込みました。文字が読めなくなったりすることは、受験期等のストレスがかかる時期にも経験していたので、自分の身体を労る事を優先したり、周囲の人に助けを求めたりした結果、徐々に体調も戻ってきています。

Sherbrookeで迷子

フィギュアスケート用の靴を買うために、友人から紹介してもらったスポーツ用品店に行く事にしました。お店は車で10分、バスで1時間(乗り換えあり)の距離で私はバスを選択しました。乗り換えのバス停で予定時間を30分超えてもバスが来なかったため、念のため別の場所行きのバスの運転手さんに質問することにしました。私のバスの到着時間を尋ねようと一端バスに乗って質問しようとすると話を聞いてもらえずそのまま発車してしまいました。

「やってしまった!」と思い乗客の男性にお店までの行き方を英語で尋ねると、「フランス語しか分からないんだ...。」と言われ翻訳アプリで会話をすることにしました。その方はとても親切で一緒にお店の行き方を調べてくださり、行き方を特定することができました。一端降車して、乗り換えをすることにしました。

乗り換えのバスにも無事に乗れ、指定されたバス停で降車したとき、安心したのも束の間、バス停からお店まで20分歩かないといけないことが分かったのです。幸いにも真っ直ぐの道のりだったため迷うことは無かったのですが、初めての場所だったので少し焦りました。なんとかお店に着くと、沢山の中古のスケート靴があり店員さんが一緒に私のサイズにあった靴を探してくれたのですが、なんと私のサイズに合う靴が無いことが発覚したのです。

お店に着くまでに予想以上の時間がかかったこともあり相当ショックでした。泣く泣く帰りのバスの時間を調べようとスマホを開くと、今度は翻訳アプリや地図を多用したことで充電が12%ということに気がつきました。これは大変だと思い、お店の店員さんに帰り方を訪ねると「大変だな!!俺が調べるよ!!」と一緒に探してくださり、私が安全に帰れるようにとバス停への行き方の地図を書いてくださいました。

店員さんの助けもあり、帰りは迷うことなく無事に大学まで戻ることができました。しかし、大学を出て帰るまで5時間近く経ってしまっていたので、もう絶対に迷子になりたくないです。今回の経験から、Sherbrookeで生活をするにはフランス語を勉強した方良いということを実感したと共に、万が一迷子になった時は恐れずに周囲の人に助けを求めることが重要だと実感しました。

店員さんが書いてくださった地図
店員さんが書いてくださった地図

おわりに

冬学期が始まってからの2ヶ月間は、沢山の経験をすることが出来ましたが、インフルエンザ感染の影響や、日頃の課題に加え迫ってくる就活、周囲の人との関わり方など秋学期以上にストレスを感じる事が増えてきました。このままでは良くないと思い、3月2日から始まるReading Week(春休み)を使ってアメリカのボストンとケンタッキーに居る友人達に会いに行く予定を立てています。皆に久しぶりに会える事を楽しみに、まずは2月後半から始まる中間試験を頑張ります。

シャトーフロンテナック
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