ラップランド大学 国際文化学科3年 秋田桃花<3号 2023年1~2月>

フィンランドでのお酒事情について

今回はフィンランドでの私のお酒&コーヒーライフについてご紹介しようと思います。フィンランドといえばオーロラやサンタクロース、トナカイなどを思い浮かべる人が多いと思いますが、実はDrinking Culture が人々の生活に強く根付いています。例えばStudent Association が主催の学生イベントでは、そのほとんどがお酒+アクティビティという形で行われており、また学外では曜日にかかわらず多くの人がパブなどに行ってお酒を楽しみます。特に週末にはパブの前に長蛇の列ができて、市内のクラブやパブは多くの人々で賑わいます。

フィンランドの国民的Drinkは "Lonkero (Long drink)" といって、ジンをソーダで割ったフィンランド版酎ハイ(ジントニック) のようなテイストのお酒で、長い間多くの人に親しまれています。日本のジンに比べて非常に飲みやすく、フルーティーです。それゆえに、アルコール度数が5%から7%ほどあったとしてもどんどん飲んでしまうことが予想されるので注意が必要です。ちなみに私のおすすめは "IISALMI BLUEBERRY GIN LONKERO" です。

フィンランドは日本と同じくアルコール税が存在しており、税率はなんと24%ほどにもなるため、お酒は決して安いとは言えません。しかし店頭にはビール、特にフィンランドのクラフトビール、さらに追い打ちをかけるようにドイツやベルギー、フランスなどから輸入されたものなど非常に美味しいお酒がずらりと並んでいるため、お財布の紐が緩くなりがちで危険です。とはいうものの、私の週末の楽しみの一つなので排除することは難しいですが、適度のお酒を念頭にこれからも楽しみたいと思います。フィンランドのスーパーでは5.5%までのアルコールであれば購入できますが、それ以上のものは"Alko"というお店での購入となります。また、法律で9時以降はスーパーでのお酒の販売は禁止されているので、それ以降はクラブやパブでのみ購入が可能です。サウナを楽しみんがら飲むビールは至極の一杯です。

最近の日常生活について

最近、講義や勉強の合間にフィンランド人の友達と料理をすることが日課です。今回はフィンランドで古くから食べられている伝統的なpastryである、シナモンロールを生地から作りました。出来立てのPastryは申し分ない程の絶品です。アパートには大きなオーブンが大抵付いているため、シナモンロールはもちろんケーキやピザまで様々な料理を作って楽しむことができます。

シナモンロールの他には、"Pronkaristys (トナカイのスープ)"を作りました。これはラップランド地方に古くから伝わる伝統的なスープで、見た目はシチューのようですが牛乳の代わりにクリームチーズが使われているので、よりクリーミーな味わいです。人生で初めてトナカイのお肉を食べましたが、非常に淡白で歯ごたえがあり、臭みがなくあっさりしていてとても美味しかったです。今回はRieskaと呼ばれるナンのような形をしたパンと一緒にいただきました。現地の人しか知らないようなローカルな料理も楽しむことができ、毎日が発見や初めての経験で溢れています。

シナモンロール
フィンランドのシナモンロール。
Pronkaristys
トナカイスープ, Pronkaristys。

Spring Semester の講義について

一学期が終わり、いよいよ二学期目に突入しました。今学期も前期と同じく教育と文化を中心とした以下の7つの講義を履修しています。

  • Understanding Finland
  • Understanding Your Own Culture
  • Understanding China
  • Reflection on Intercultural Communication
  • Primary school professional experience
  • Gendered Education
  • Finnish 2

Understanding Chinaでは主に中国の文化についてネイティブの先生による講義が行われます。今まで知らなかった文化や歴史を学ぶことができ、また政治についての先生方の意見など幅広い話題が授業内で取り上げられるため非常に興味深い講義となっています。前回は中国のお茶文化についての講義であったので、みんなで中国流のお茶会をしながら各国のティー文化について和気藹々とディスカッションをしました。

4月からはPrimary school professional experience の講義で、4週間かけて現地の小学校での教育実習が本格的に始まります。授業観察から実際にフィンランドのNational Curriculum に沿った授業の実施まで、指導教員の先生方と協力しながら行います。留学先で教育実習をする機会は滅多にないと思いますし、貴重な経験を積むことができると思うので本当に楽しみです。他の講義もこれまで通り頑張りつつ、全力で取り組んでいこうと思います。教育実習については、次回か最後の体験記でお話ししたいと思っています。

最後に

留学生活も終盤に差し掛かってきましたが、焦らず自分のペースで今できることを精一杯頑張って楽しみたいです。2月の終盤ではありますが、最近は−5℃から−16℃ほどで寒い日が続いています。日が経つにつれ日照時間が伸び、現在は9時間とようやく太陽を頻繁に見ることができるようになってきたので、晴れやかな気分で過ごすことができています。これからは風邪をひかないよう体調管理も十分に行いながら、フィンランドでの生活を満喫しようと思います。

凍った川
凍った川でクロスカントリーができます。
凍ったタオル
タオルが完全に凍りました。