2024年5月

2024.05.15

看護の日PRバスがやってきました

5月12日は近代看護の母、ナイチンゲールの生誕の日であり、世界で看護の日とされています。

日本看護協会では社会の人々、特に若い世代に看護について知ってもらおうと、看護の日を中心とした看護週間にPRバスを各都道府県で走らせ、県内の各所を回り看護の仕事や看護の魅力をPRしてきました。今年はそのバスが山口県にやって来て、トリを飾ることになりました。

5月12日~18日の看護週間に、PRバスは山口県内を回り看護の魅力をPRします。

5月14日に出発式が山口県庁で行われ、村岡県知事、田中学長らによるテープカットが行われました。本学看護学科4年生も、ユニフォーム姿で参加しました。

看護の日PRバス 出発式の様子
看護の日PRバス 出発式に参加した看護学科4年生

お昼には山口県立大学にもバスがやってきて、イベントが行われました。

イベントでは、田中学長より「本学で優れた看護師を養成し、地域・社会に貢献していく」と宣言され、看護協会のマスコットキャラクター「かんごちゃん」と本学マスコットキャラクター「わいぴよ」とが交流しました。

看護協会のマスコットキャラクター「かんごちゃん」と本学マスコットキャラクター「わいぴよ」

看護学科の学生たちも参加し、かんごちゃんと触れ合ったあと、みんなでバスを次の場所へと見送りました。

「かんごちゃん」とのふれあいの様子
バスを見送る一同

2024.05.09

陳澄波スケッチ柄皿・椀の贈呈

このたび、台湾・嘉義(かぎ、Chia-yi)市の「陳澄波文化基金会」より、陳澄波(ちん・とうは、Chen Cheng-Po、1895-1947)のスケッチをデザインした皿と椀のセットが贈られてきました。これには、本学のみならず山口県と台湾を結ぶ縁があります。

陳澄波のスケッチをデザインした皿と椀のセット

陳澄波は近現代台湾を代表する画家のひとりとして著名です。その出身地が嘉義です(嘉義は画家がたくさん出ているそうです)。最近は、山口県出身の栖來ひかり氏が翻訳された小説『陳澄波を探して』(柯宗明作、岩波書店)でも知られています。この画家に風景画を依頼したのが、防府出身の元台湾総督、上山満之進(かみやま・みつのしん、1869-1938)でした。

皿と椀のセットの写真2

依頼によって1930年に陳澄波が描いた作品が『東台湾臨海道路』です(残念ながらこの絵に描かれた地域は、2024年4月3日の台湾地震で大きく崩落しました)。この絵は上山から防府市立三哲文庫(市立図書館)設立にあたり蔵書などとともに図書館に寄贈されました。そして、閲覧室などで市民に見守られていました。図書館が何度かの移転をした際、絵は倉庫に保管されました。この間に、作者陳澄波を政治の魔手が襲いました。故郷の参議会議員となった陳澄波は、1947年に台湾で発生した2・28事件の際、事態収拾に乗り出して逮捕され、裁判抜きで公開銃殺に処せられたのでした。1987年に民主化が始まるまで、陳澄波は台湾では「知ってはいけない名前」だったのです。

2015年、僧侶・歴史家児玉識(こだま・しき、1933-2019)先生が防府市の依頼で上山満之進の伝記執筆の際に図書館倉庫よりこの絵を発見し、歴史が再び動きました。本学の安渓遊地教授(現名誉教授)を通じて、陳澄波文化基金会に連絡が行き、これが台湾では世紀の大発見として報じられたことから、安渓教授率いる台湾地域実習に嘉義行きが加わるようになり、その過程で出会った国立中正大學とのMOU締結(2019年)など、とにかく驚くようなことが次から次へと起こったのでした。

今回贈られた陶磁器には、陳澄波の遺したスケッチの一つがデザインされています。

皿と椀のセットの写真3

原作を収めた『陳澄波全集』(全18巻)も、既に陳澄波文化基金会から本学図書館に全巻寄贈されています。一枚のお皿にも、心を揺さぶる物語があります。

皿と椀のセットと井竿富雄教授

2024.05.01

新1年生対象 山口暮らしの「スターターキット」配布

4月12日(金)、「地域文化論」の第1回授業にて、文化創造学科の新1年生約60名を対象に、県内各地の観光情報などを盛り込んだパンフレットをワンセットにし、山口暮らしの「スターターキット」として配布しました。

山口暮らしの「スターターキット」配布の様子1

授業では、湯田温泉旅館協同組合、株式会社豆子郎、山口県観光スポーツ文化部、JR西日本、周南観光コンベンション協会より、それぞれのご担当者様にパンフレットやノベルティを贈呈いただき、直接各機関の取組等についてご説明いただきました。

今年は特に、アメリカのニューヨーク・タイムズ紙が発表した「2024年に行くべき52か所」にて世界各地の旅行先の中で山口市が3番目に掲載されたことから、世界から注目されている文化的な地域で学ぶ事の意義を実感してもらいたいと願っています。

参加した新1年生たちは、地域の皆さんの説明に熱心に耳を傾けながら、これから始まる「山口暮らし」に胸を膨らませているようでした。

企画した文化創造学科の斉藤理教授は、「在学中に、友人や家族たちとともに山口県内各地を訪れ、思いっきり楽しんで、地域のファンになってほしい」と話していました。

山口暮らしの「スターターキット」配布の様子2
山口暮らしの「スターターキット」配布の様子3