慶南大学校 国際文化学科3年 原田茜 <最終号>

はじめに

 1年間という長いようで短い留学生活が、あっという間に終わってしまいました。日本に帰国してから新年を迎え、また新たな気持ちで2020年も頑張ろうと、気合いを入れていきます。今回は、留学生活の全体をまとめます。

大学での授業

 慶南大学校は、山口県立大学と同じように1年を前期と後期の二つに分けて授業が行われます。しかし、韓国の大学は、日本より全体的に始まりと終わりが1か月ほど早いので、前期が3月から6月までの4か月間、2か月間の夏休みを挟んで、9月から12月までの4か月間が後期となっています。
 授業の履修登録については、前期は留学生サポートセンターで先生が手伝ってくれますが、後期は、夏休み中に自分で仮履修登録と本履修登録を行わなければなりません。学科に所属する学生は全員、一学期に12~19単位を履修することになっており、私は前期に4科目、後期に5科目を履修しました。
 前期の授業は、とにかく周りについて行くことに必死でした。韓国語での授業に慣れておらず、韓国人の学生に合わせたスピードで進む授業をとにかく一生懸命聞いてメモしたり、先生に許可を得て録音させてもらったり、予習をしたりなど様々な工夫をしました。しかし、慶南大学校は外国人留学生にとても優しく、課題や試験など配慮してくれます。授業中にわからなかったことは、メモを見返したり、録音した音声を聞いたり、周りの韓国人の学生に聞いたりして、なんとか乗り越えてきました。後期は前期よりだいぶ韓国語での授業にも慣れたので、内容を理解し、学ぶことに重点を置きました。定期試験は、全科目筆記試験で行われたので、毎回授業内容をしっかり復習して定期試験に臨む必要がありました。日本の大学とは違い、定期試験をした後にレポートなどの課題が出るので、日本にいたときよりも試験勉強をたくさんしたように思います。とにかく自ら積極的に行動することが大切だと言うことを学びました。


外国人向けの韓国語の授業にて中国人の友人との写真

寮生活について

 私たち外国人留学生は全員、学内にある学生寮で生活することになります。寮以外での一人暮らしも認められていますが、最初は寮生活が基本スタートです。寮は二人で一部屋を使用します。学校に到着したらすぐに寮に向かい、警備室の警備員に自分たちの部屋番号を聞き、入室します。女子寮はD棟と新館がありますが、留学生は基本的に旧館のD棟を使用します。寮の入り口には、カードや指紋を認証して入るゲートがあり、警備室もあるので、セキュリティ対策は万全です。また、寮生以外の立ち入りも禁止されているので、安全面での心配はありません。女子寮D棟は2階が玄関ロビーになっていて、3階から11階までが居住階、12階は洗濯室になっています。12階には屋上もあり、洗濯物を干せるようにもなっているので、天気がいい日には外で洗濯物を干すことができます。各階に共同のシャワールームとトイレが2か所ずつあり、共同のゴミ箱や冷水機も設備されています。休憩室は、3,6,9階にあり、テレビを見たり宅配したご飯をみんなで食べたりすることができます。私は前期には寮食を申請していて、寮のすぐ隣にあるハンマ館という建物の中にある学生食堂で夕食だけを食べていました。申請は、学生食堂の中にある事務所ですることができます。(寮費とは別途支払いが必要です。)寮内では料理は禁止されていますが、寮の近くにあるデザイン館の7階に留学生サポートセンターがあり、そこに外国人留学生専用の共同キッチンがあるので、後期は寮食の申請はせずに、そこで自炊をしていました。冷蔵庫やIHコンロ、調理器具や食器類はそろっているので、材料や調味料などを近くのマートでそろえました。キッチンでは外国人留学生同士の交流もあり、世界各国の料理を見ることができたので、とても楽しかったです。

休日の過ごし方

 休日はなるべく外に遊びに行くことを心がけました。寮にいたら日本人同士、日本語で会話したり、携帯をしたりなど韓国語を全く使わずに過ごしてしまうこともあったからです。韓国にいる間にたくさんの場所に旅行しようと思い、ソウルを始め、全州、釜山、仁川や慶州などに行きました。また、私は今まで韓国しか外国に行ったことがなかったのですが、私たちのように山口県立大学から中国へ交換留学をしている友人に会いに、中国の青島へも行きました。どれも本当にいい思い出です。普段の週末には、大学の友人とバスに乗って昌原市内に遊びに行ったり、学校の下にある街でご飯を食べたり映画を見たりして過ごしました、後期からは、サークルにも加入していたのでサークル活動にも積極的に参加しました。


釜山日帰り旅行

ロボットランド

全羅道のドラマ撮影場

まとめ

 1年間という留学生活は、長いようで本当にあっという間に終わってしまいました。交換留学から得られるものは、語学力の成長だけではないなと、改めて感じています。韓国で生活し、学んだことが無駄にならないように、しっかりと振り返り、これからの卒業論文や就職活動、そして自分の人生に生かしていきたいと思います。