ビショップス大学 国際文化学科3年 平中奈津美 <3号 2023年1~2月>

カナダに来てから、半年が経過しました。今年はこの辺りは比較的暖冬のようで、予想していたより雪が降らず、気温も下がりませんでした。1月2月にもかかわらず、0度を上回ることも多く、珍しい年に留学に来たなと思いました。積雪も、足が埋まるほどになったことはほとんどなく、大学周りはすぐに除雪されるので、あまり困りませんでした。おかげで、寒さで凍えて危険を感じることはあまりないので、良かったです。

冬学期は、以下の授業を取りました。

ESL125 English Phonetics and Pronunciation

秋学期に引きつづき、第二言語として英語を学ぶ人のための授業です。先生も同じ方で、秋学期のことをふまえながら、楽しく授業を進めてくださっています。
テキストを使いながら、発音を理論的に学んでいます。課題は自分の声を録音して、それをオンラインで提出するものが多いのですが、自分の声を客観的に聞く機会はあまりないので、発音の上達につながることを期待しています。

ENG113 English Literary Tradition: The Eighteenth Century to the Present

100番台の講義の授業であり、読んでみたかった本を扱っていたので、履修を決めたのですが、予想以上に難易度が高いです。文学を扱うだけあって、現地生並みの語彙力が求められました。1800年代から、歴史上の出来事を挟みながら、英文学の遍歴をたどっています。教授に話を伺ったところ、いろいろある中でも特に文学の授業は留学生には難しいであろうとのことです。時期が早めにあった中間テストは、全然解けませんでした。授業に出てくる単語が知らないものだらけですが、少しでも追いつけたらいいなと思います。

ENG210 History of Children's Literature

やわらかい雰囲気の明るい先生のもとで、児童文学について考察を深める授業です。絵本から始まり、「くまのプーさん」や「長くつ下のピッピ」などの作品、詩で構成されている本など、幅広く扱っています。一冊ごとに内容確認の小テストと、担当作品の時に各自展示などのブースをつくって、そこに訪れた人とのディスカッションをする回があります。児童文学を、どんな教訓があるか、どのような社会的風刺があるか、子供がどのように受け取るのか、といった分析の視点からみるのはとても面白いです。

PSY101 Introduction to Psychology I: Basic Processes

図解や写真をたくさん含むパワーポイントを見ながら講義を受ける形のクラスです。コミュニケーションで悩むことが多いので、少し見解を増やせるかな、との思いで受講しています。内容もその名の通り心理学の導入編といった感じで、日本語だったらそんなに苦労しないのではないかという感じです。冬学期の最後のほうに、個人またはグループで発表があり、それに加えてオンラインの最終テストで成績が決まります。

12月に引き続き冬休みがあったので、授業が再開されたのは1月11日でした。学校内が一気ににぎやかになります。新しく入ってきた学生も多くいますが、秋よりも全体の人数が減ったように感じます。大きな新入生歓迎イベントはありませんでしたが、学校主催でイベントがちょくちょくあり、中には安値で旅行に行けるものもありました。早期に定員で締め切るため、早めに申し込む必要がありますが、そういう機会はありがたいです。

就職活動と授業の課題の両立、そして度々あるイベントにも参加しようとすると、あまりにも時間が足りないうえに、何を最初にすべきかわからなくなって、かなり悩んだ2ヶ月間でした。本当に何事も早め早めが大切だとは言いますが、そのうえで優先順位を決めないと、あっという間に時間が過ぎます。また、今年はそこまで寒くなかったとはいえ基本氷点下で、一瞬で地面が真っ白になるくらいの雪は頻繁に降り、全然晴れない中で調子を保ち続けるのは骨が折れます。無理をしない程度で、最大限いろんなことができるようになるにはどうすればいいのか、模索中の毎日です。

川と遊歩道

隣町のSherbrookeにある川と、遊歩道です。この町は夜の街灯とライトアップがいい感じです。

教科書販売の一角

売店の教科書販売の一角です。基本教科書は購入必須ですが、単行本等オンラインで手に入るものはそれでも問題ありませんでした。

ケベックシティ

学校主催イベントのひとつで、観光地のケベックシティに行きました。この日がちょうどー30度まで下がる日で、何度も携帯の電源が落ち、手袋や髪が凍りながらも自由に歩き回りました。雪や流氷が合わさって圧倒される景色でした。

オタワの風景

オタワの風景2

歴史を専攻する学生と先生のフィールドトリップにお邪魔させてもらい、首都オタワに行きました。2日間で、連邦議会議事堂や博物館、歴史館等ガイド付きで回ることができ、カナダの文化的・歴史的側面に触れる経験となりました。運河が十分に凍っておらず、入れなかったのが残念です。

ブランチで知り合った先生と平中さん

世界各国からの学生が集まって、ブランチがありました。その時知り合った先生との一枚です。後ろでは、メープルタフィー(きれいな雪の上でメープルシロップを固めて巻き取るお菓子)を作る業者が来ていて、参加者全員に配られました。