曲阜師範大学(2016年度日本語TA)国際文化学科3年 櫛田楓<2号 2016年11~12月>


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 中国に来て4か月が経ちました。時間が過ぎる早さに驚くばかりです。生活には慣れましたし、ようやく楽しめるようになってきたという印象です。今回も中国での日本語TAの活動を報告します。

生活

 11月になると、一気に曲阜は寒くなりました。しかし、寮の暖房が自分では操作できないため、とても寒かったです。暖房は各部屋にあるのですが、温風が微弱すぎて全く部屋が暖まらないのです。もっと暖かくならないかと大学に修理を依頼しましたが特に変わらず、諦めてずっと布団にくるまっていました。また、この頃は空気の質が悪い日が多く、遠くの景色が見えない日もありました。大気汚染は中国にとって深刻な問題なのだと身をもって知りました。

試験

 期末が近付き、普段の授業だけではなく試験についても考えなければならなくなりました。しかし、3週間前くらいに試験について事務室に聞いても「まだ、決まってない」という反応で非常に焦りました。そのため、日本人の先生に前学期の試験について詳しく教えてもらい、試験の具体的な格式が決まる前から作り始めました。各科目A、B、Cの3種類作らなければならないのでかなり大変です。
 また、会話の試験は学期の最後の授業で行うと聞いていたのですが、それも直前になって変更になり、結局2クラス合同で普段の授業とは異なる時間帯に試験を行いました。私が受け持っている「日語高級会話」は12月20日に、「日語会話3」は12月22日に試験を行いました。しかし、前者は40人近く一気に行ったので5時間もかかってしまいました。学生たちを長く待たせてしまい、本当に申し訳なかったです。試験などの重要なことに関しても詳細が決まるのはいつも直前なので、経験のない私はいつも焦ってばかりでした。
 会話の試験が終わると、学生たちは他の筆記試験の準備期間に入ります。今回は12月24日から28日がそれに該当しました。この期間中は、普段の授業はありませんでした。そして、私が担当していた「日語写作(作文)」の試験は、1月2日に2クラス合同で行いました。日本語学科の先生が一緒に試験監督をしてくれたので、スムーズに終えることができました。作文の試験は、似た問題で以前から練習させていたので簡単にできるだろうと思ったら、やはり人によっては難しいらしく苦戦していました。作文の試験では、話し言葉と書き言葉の区別や、尊敬語・謙譲語、そして実際に作文を書く問題などを出題しました。
 1月4日に事務室から呼ばれ、日本語学科の先生全員と採点を行いました。手分けしましたが、作文の試験では1人あたり400字の作文を40人分、一気に見なければならなかったので、非常に苦労しました。また、どれだけ厳しく点数をつけるかということにも悩みました。採点は減点法で行うので、間違っているからと言ってすべて×にするのではなく、目立つミスだけを減点しました。

その他

 11月、12月は授業の合間によく遊びました。例えば、12月2日には「君の名は。」が中国で公開されたので学生と観に行ったり、学生を引き連れて曲阜師範大学にいる砂田さんと本田さんに会いに行ったり、一緒に料理を作ったりしました。また、1月2日は大学にいるもう1人の日本語の先生の誕生日だったので、学生と一緒にお祝いしました。数人誘ったつもりだったのが、クラス全員来てしまい驚きました。
 12月23日には、外籍教員のために大学が豪華な中華料理をごちそうしてくれました。クリスマスプレゼントまでもらえるとは思っていなかったのでうれしかったです。
 その直後には済南にある分校に訪れ、見学させてもらいました。そこで日本語を勉強することに興味があるという学生たちと交流する機会があり、とても貴重な体験になりました。

 このように楽しいことがある反面、普段の授業や試験作りがうまくいかないなど、辛いこともあります。しかし、冬休みが明けてからの後期は、より良い授業ができるように試行錯誤をしながらも努力していこうと思っています。
 ちなみに冬休みの間は一時帰国するつもりです。1月16日上海発・福岡着の航空券を予約しており、帰る前に少しだけ上海を観光しようと思います。

学生と一緒に観に行った「君の名は。」

日本語の先生の誕生日会