桜の森アカデミー「在宅ケアマイスターコース」 ―自立に向けた介護―

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 5月23日(月)・25日(水)の2日間、「自立に向けた介護」についての講座を、本学社会福祉実習室で行いました。  この講座では、講師に(一社)山口県介護福祉士会顧問の鳥居紀子先生を迎え、介護における自立とは何かを学び、「その人らしさ」を尊重するために介護職として配慮すべき点について考えます。

 1日目は、「自立とは何か」について学ぶにあたり、自立した生き方の例として、宇部市在住の重度の障害を持つ男性についての話を聞きました。彼は幼少期に脊髄性小児麻痺によって重度の障害を持ったのですが、自らの強い意志で「食べる・動く・考える」を実践し、現在も起業家として活躍されており、まさに、自立し自らの人生を切り開かれています。
 その話を踏まえて、受講生は「その人らしさを尊重すること」と「何のための自立なのかを理解すること」の必要性を深く考えました。


 2日目は、認知症の方がグル-プホ-ムで過ごされるDVDを視聴し、2人の人物がグル-プホ-ムでの生活や活動を通して、生きがいを見つけたり、意欲的になったりする変化の様子を理解するとともに、視聴後グル-プに分かれて活発に意見を出し合い、発表しました。
 本人が意欲を持たないままの自立支援は自立の強要になりかねないため、利用者のやろうとする意欲を高める直接的・間接的な支援が重要である事を学びました。


 「その人らしさ」を尊重するための自立支援のあり方はどうあるべきかについて、介護の現場で活かせるようにと、支援の仕方についての考えを深め合うことができた講座となりました。