桜の森アカデミー「子育てマイスターコース」気持ちを文字に 俳句(2)

 「桜の森アカデミー」は、一般県民と学生が一緒に学びながら地域活動に貢献できる人材を育成することを目的とした共生教育の場です。
 子育てマイスターコースでは、子育て支援者としてのスキルを修得し「育ち合い(愛)」のための知識と技術を有する人材を育成します。
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 このコースの単元「Ⅱ-4心とからだを育てるスキル(4)」では、山口県俳句作家協会理事の長戸幸江氏、千住紀子氏を講師に迎え、俳句の講座を取り入れています。

 10月25日(水)、「気持ちを文字に 俳句(2)」を行いました。この講座では、日々の慌ただしさから少し離れ、自然の風景やささやかな出来事をじっくり見ることで、観察する目を育てます。また、17文字という限られた字数で表現することで、自分の想いを振り返り、整理することも出来ます。


 この日は「吟行(ぎんこう)しよう」をテーマに、大学構内を歩いて俳句を作りました。戸外で出会う自然や風景を見て、その場で俳句にするのが吟行です。受講生はメモ帳を持ち、講師に色々質問をしながら、発見や感動したことを書き留めていきました。

 体育館横で、山帰来(さんきらい)やひよどりを見つけました。


 落葉や柿を見たり、聞こえてくる音に耳を澄ませたりしてメモを取っています。


 セミナー室に戻ってからは、見てきたもの、感じたことを自分なりの表現で俳句を作り3句提出しました。その後、一覧になった俳句に目を通し、それぞれ8句ほど選句(優れた句を選ぶこと)をし、披講(ひこう:句の披露)と同時に点盛(てんもり:点数を集計すること)し、名告(なのり:作者が自分の句が読まれた時に名乗ること)をしました。

《受講生のこの日の作品の一部》
 秋さがし 我が子の声と かくれんぼ
 構内を 落ち葉踏みしめ 決意する
 風ゆらぐ すすきのささやき 何思う
 クツワムシ 我を慕いて 飛びうつる
 ひよどりの 姿さがして 仰ぎ見る

 同じものを見ても、見方、感じ方、表現の仕方が異なり、受講生は「情景が目に浮かぶようだ。」「この句を読んで、自分と違った視点だが、そうだなと感じた。」「こういう風に感じることもあるのが面白い。」と感想を述べていました。