桜の森アカデミー「在宅ケアマイスターコース」 -入浴・清潔保持に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護-

「在宅ケアマイスターコース」についてはこちら

 7月24日(日)に(一社)山口県介護福祉士会の河本由美先生と高城敏枝先生を講師に迎え、生活支援技術の講義・演習科目のひとつである「入浴、清潔保持に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護」を本学看護棟実習室で行いました。

 この講座では、入浴や清潔保持がもたらす心身への効果を学び、介護サービス利用者本人の力を活かして入浴の介護を行うための技術を身につけます。

 入浴は清潔保持だけでなく、細菌感染予防、血液やリンパの循環の促進、新陳代謝促進による老廃物の排出、胃腸や腎臓などの臓器の機能を高めるなどの効果が期待できることや、筋肉の緊張をやわらげ心身をリラックスさせるという疲労回復の面の効果もあることを学びました。さらに、人間関係の円滑化といった社会参加を促す効果もあることも分かりました。
 一方で風呂場での入浴の際は転倒による骨折や火傷などの事故が起こりやすいため、安全に十分注意することやきめ細かな環境整備の重要性もあわせて学びました。講師からは、「最も重要な安全確認は、湯温である」と繰り返し指摘されました。

 また、入浴が困難な利用者の清潔保持の手段である、ベッドでの洗髪や清拭、足浴の実技演習を行いました。 ベッドでの洗髪では頭を固定するケリ-パッドが必要ですが、今回は自宅にあるバスタオル、ストッキング、ゴミ袋等を利用して自作し、実際にそれを使って受講生同士で洗髪を行いました。



 洗髪や足浴を実際に体験したことで、清潔保持だけが目的ではなく、心身の緊張を緩和させるはたらきやコミュニケーションの促進の効果もあることを、利用者の立場で感じることができました。