域学連携コンソーシアム 海外インターンシップ体験談(ベトナム)


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国際文化学科2年 四位 美幸、弘實 紗季、松村 夏海

事前研修・インターンシップ実施期間9月1日 ~ 9月11日
受け入れ団体名フエ医科薬科大学 OGCDC
(Office for Genetic Counseling & Disabled Children)

現地での事前研修について

 ベトナム戦争の激戦地であったベトナム中部地方では、戦争で負傷し障害を持つ方、そして戦時中に米軍が散布した枯葉剤の影響で、身体に障害を持って生まれてきた方がたくさんいます。現地での事前研修中に、医療・人道支援団体であるIMAYA(International Medical Aid of Yamaguchi: 国際医療協力山口の会)がドナーである、車椅子の寄贈式に出席しました。戦後40年経った今でも歩くことが困難な人が多くいる、ということはテレビのニュースなどで知っていましたが、実際に現地の方と交流することで、メディアからの情報だけではわからない現地の実情を知ることが出来ました。
 私たちは車椅子一台一台に、ベトナムと日本の国旗が掲載されたラベルを貼らせていただきました。作業中、IMAYAの皆さんの支援のおかげで、この車椅子がベトナムの道路を走り、身体障害を持つ方の生活を助けるのだと思うと胸がいっぱいになりました。IMAYAの会長である岩本医師が、「このような活動を長く続けていきたい」と話されているのを聞いて、大学生である私たちが出来る事とはいったい何なのであろうと考えさせられました。まずは、このようなベトナムと日本の架け橋となっている団体があるのだということを、学内外に発信していくことだと思います。そして、小さなことでも私たちに出来る事があれば参加していこうと思いました。


車椅子の寄贈式にて

インターンシップについて

 インターンシップでは、国立フエ医科薬科大学に付属するOGCDC(Office of Genetic Counseling & Disabled Children)という医療・人道支援団体が提携している孤児院や、身体障害を持つ児童のための学校、聴覚障害を持つ方が働かれているワークショップ等で活動をさせていただきました。
 孤児院では新生児から20歳以上の大人のスタッフの方まで、幅広い年齢層の人と交流をさせていただきました。活動を通して最も印象に残ったことは、年上の子が、赤ちゃんの面倒を自主的にみていたことでした。活動中、現地の方は明るい笑顔で親しみをもって接してくださり、お別れをするのがとても辛かったです。
 聴覚障害を持つ方が働いているワークショップでは、実際にお土産品やアクセサリー等の商品を作るお手伝いをさせていただきました。そこでは、コミュニケーション手段は手話などのボディーランゲージでした。言葉が通じなくても、お互いに伝えようという強い思いがあれば、理解しあえるのではないかと気づきました。IMAYAやOGCDCのスタッフはとてもいい方ばかりで、視察するだけでは感じることのできないことを、実践活動を通して教えていただきました。

 この場をお借りして、現地事前研修やインターンシップ受け入れ先の関係者の皆様に感謝申し上げたいと思います。


ダクソン孤児院にて

※今回のインターンシップは、グローバル人材育成支援の域学連携コンソーシアム活動の一環として行いました。