地域公開ワークショップ「みんなちがって―文化や宗教の違いを保ったまま共に生きるには」を開催しました

 地(知)の拠点整備事業(COC事業)では、山口県の地域課題解決に向けた学際的研究の一環として「やまぐち学」研究チームを構成し、県政課題である「コミュニティづくりや交流人口の増加」に対応した研究「山口県のインバウンド観光に資する新やまぐち学の構築―『グローバルやまぐち』としての観光文化学―」を行っています。

 2月19日(日)から20日(月)にかけて山口県内の歴史と伝統を見て考える一泊二日のワークショップを実施しました。
 参加者は3月に実施する下関・釜山・対馬・博多のモニターツアー参加者10名(本学学生、教員等)と本学学生4名、一般市民等10名(カナダ、フィリピン、スロベニア、中国出身者を含む)の合計24名で、文化や宗教が異なる様々なアイデンティティをもった人々が共に暮らし、互いに譲れない違いがあることを認めて「他者」から学ぶといった体験をしました。

 まず1日目は神道、キリスト教、仏教、アニミズムの4つに触れました。神社や教会などを訪れ、それぞれの場所で話を聞き、信者との交流を通して、信仰、風習、伝統、歴史、地域性、人々の生き様などについて学び、討論をしました。



 夕方からは徳地青少年自然の家にて、「沈黙と調和の狭間で(Between Silence and Harmony)」をテーマにワークショップを行いました。「自分が属するコミュニティで居心地の悪さを感じた経験を、少人数で共有しましょう」という分科会では、自分が属すると思っているコミュニティ内にも様々な違いがあることを確認することができました。


 2日目は「集団と実践をめぐって(Community and Practice)」をテーマにワークショップを実施しました。「地域固有の独自の伝統を守ること」と「違う文化をもつ人を受け入れる」ということは、注意深い準備さえあれば可能で、十分に共存できるという予感を参加者全員で共有することができました。