ライフイノベーション国際フォーラム


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 1月24日(日)、山口ケーブルテレビジョン株式会社で、国際フォーラム「ライフイノベーションからソーシャルイノベーションへ」を開催しました。


 今回のフォーラムは、3カ年計画で行っている「地(知)の拠点整備事業」ライフイノベーション研究の集大成として、基調講演と本学ライフイノベーションチームの5つの研究成果を発表する予定でしたが、あいにくの大雪のため、基調講演のみの開催となりました。

 基調講演の講師には、サービスデザインの先駆者で、サスティナブルな社会変革に向けたデザインの創始者であるエツィオ・マンズィーニ氏(ミラノ工科大学名誉教授、現ロンドン芸術大学教授)をお迎えしました。


 講演では、今日の複雑に絡み合った社会的課題を解決するには、「コラボレーション」という概念が鍵となり、専門的知識を持つサービス提供者とユーザーの相互作用によるコラボレ-ション・サービスが有効だとお話しされました。
 その事例として「高齢者のケア」という先進国の共通課題について、ユニークな解決策を紹介されました。


 講演の最後は、マンズィーニ氏と20年以上の交流を持つゲストスピーカーの益田文和氏に、
「ライフイノベーション、ソーシャルイノベーションにはサスティナビリティという方向性をはずすことはできない」
「イノベーションを実行する上でデザインというキーワードは欠かせない」
と重要なポイントをまとめていただきました。 


 また、参加者からは、専門的デザイナーの果たす役割、大学や行政の果たす役割や専門性についての質問がありました。
 これに対して、マンズィーニ氏からは、
「誰もがデザインする時代における専門家とは、誰もがデザインすることができるように助けるツールを持っている人。また、そのような背景を持っている人のことであり、このような時代において大学は、時代の変化に対応して新しい関わり方を探求していく役割を担っている」
と示唆されました。